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メール開封率調査1

登録日順?ランダム順?アクティブ順?

当社はメール広告媒体を運営しておりますが、ユーザー募集のために当社自身でも他社メール媒体に広告出稿する機会が多くあります。
例えば配信単価10円の2種類のターゲティングメール広告に出稿するとします。媒体Aは全配信で10万通、媒体Bも全配信で3万通の出稿を決定しました。
同じメール原稿でほぼ同時期にメール送信しました。しかし蓋を開けてみれば、両方ともリンク件数・登録者数はほぼ同じという結果に愕然とした経験があります。
3倍以上掲載量が多い媒体Aに期待をかけていたからです。

以上の結果について代理店さんに聞いてみると、媒体Aは古い登録者のリストが多く含まれており、媒体Bは最近急激に登録者を集めている新しい媒体なのでアクティブなユーザーが多いからとの説明がありました。
メールサービスに登録した直後は熱心にメールを読んでもらえるが、日が経つにつれてメールを読まなくなりメール開封率が次第に下がり、これに同調してクリック数・アクション数も低下するという考え方です。

もしこの事が事実とすると、メール広告媒体というのは集めたユーザーの登録日の鮮度によってその媒体の広告効果に大きく影響をおよぼすことになります。
また長年運営された歴史あるメール広告媒体では時間の経過とともに反応しないユーザーリストへと変わり果てていくということになります。
この事実を確かめるべく、当社が運営する【CMメールtext】という広告商品を使って自主調査を行いました。

この度の調査対象であるメール広告効果については広告の目的が様々であるため共有の指標で計りにくいという事情から、広告効果に大きな影響を与えかつ数値で比較しやすい指標である「メール開封率」に着目して調査しました。
(「メール開封率」が高い媒体は広告効果も高いと想定)
またテキストメールに関してはそのしくみ上厳密にいうところの開封率は把握できませんが、【CMメールtext】のフッダ部分についている「くじを引いた人」が「メール開封した人」に含まれると認められることから、「メール送信件数」に対する「くじを引いたユニークユーザ数」の割合を開封率と定義し調査を実施しました。

以下にあるようなCMサイトの新サービスのご案内を、2種類の女性のセグメントに送信しました。
A) 直近の登録者10,000人の女性
B) 登録日に関係ない10,000人の女性
※件名・メールボディ・送信時刻ともに同じ条件でメール送信されています。
※A) B) の重複者のいないようにデータ抽出しました。

送信2週間後の開封率は以下のようになっています。
A) 直近の登録者10,000人の女性 49%
くじを引いた人のユニークユーザ数/メール送信件数:4,855/10,000
B) 登録日に関係ない10,000人の女性 30%
くじを引いた人のユニークユーザ数/メール送信件数:3,015/10,000

結果として「直近の登録者」のセグメントの方が「登録日に関係ない」セグメントより約1.6倍高い開封率が確認されました。ユーザー登録日の鮮度がメール開封率に大きな影響を与える要因であることは間違いのない事実だと考えられます。

では次に浮かぶ考えとして、「昔登録したユーザーでもメールを熱心に読むユーザーも存在するのでは、また最近登録したユーザーでもメールを全く読まないユーザーも存在するのでは。」というものです。
今回の調査で判明したように、直近に登録したユーザーでも半分はメール開封していない事実が存在します。
また登録日に関係ないデータ抽出による送信でも30%以上開封されていることから、昔登録した人でも熱心にメールを読み続けているユーザーも存在することも想像されます。

【CMメールtext】では「くじを引いた」などのアクションが発生した場合、そのアクションログもユーザー属性DBに格納されるようなしくみがあります。
つまりこのアクションログの新しいものがよりアクティブなユーザーということになります。
今回のテストでは、以記のA) B)以外にこの「アクティブユーザー順」というセグメントへも同じくテスト送信も実施していました。

C) アクティブユーザー順で10,000人の女性 87%
くじを引いた人のユニークユーザ数/メール送信件数:8,660/10,000
※A) B) の重複者のいないようにデータ抽出しました。

開封率は極端な数値に跳ね上がっていますが、これはメールを開封するユーザーへ優先的にメール送信している結果なので当然の数字ということになります。
これまで送信リストの鮮度を表す唯一の方法であった登録日順という指標以外に、ユーザーアクティブ率という指標を用いれば、メール開封率の向上にむけてもっと効果的にアプローチできるものと考えられます。

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